世界遺産の平等院を超えて2Kmほど宇治川沿いを上っていくと天ケ瀬ダムに辿りつきます。
ツルが建物を覆って味があります。
大正13年~昭和39年まで活動していました。
中が見学できるようになっていればいいのに!
さて、宇治にダムがあると聞いたときは驚きました。滋賀の琵琶湖からたっぷりお水を頂いているのでダムなんか必要ないんじゃないの?と思ったからです。天ケ瀬ダムは洪水調節、水道用水の供給、発電を目的として1964年に完成しました。天ケ瀬ダムの用途は飲み水の確保だけでは無いんですね。
ドーム型アーチ式コンクリートダムという型式で、アーチダムのなかでも群を抜いて美しい曲線美を持っています。一度は見ておくべきダムだと聞き見に行ってみたくなったのでした。
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うぉー!確かにアーチがすごい。
遠くで見るよりも実際に行ってみると案外高い!高さは73mあります。ダムマニアでは無いんですが思わず興奮してしまったアーチぶり。一度は見ておくべき、と言う意味を体感しました。
どうやってこのアーチを造ったのだろう!?と思ったとおり、この型は設計が極めて難しいそう。しかし、コンクリートの使用量が少なくて済む為経済性に優れた型のダムで、あの有名な黒部ダムも同じくアーチダムなのだそうです。黒部ダムは高さが186mですから天ケ瀬ダムの約2.5倍。黒部ダムもいつか見てみたい!
ブルーの部分が放流調整を行うコンジットゲートです。
2013年9月の台風18号襲来の際には貯水上限水位まであと30cmに迫ったことがあったそう!そんなことがあったなんて恐ろしい!その際には完成以来初めて非常用ゲート4門を開門して毎秒1,000トンを放流し、宇治川は氾濫危険水位である3.6mを突破。宇治市は流域の26,700世帯・62,000人に避難指示を発令したことがあったそうです。
現在は天ヶ瀬ダムの放流能力を増強するためのトンネル放流設備を新設する工事「天ヶ瀬ダム再開発工事」が行われており、平成30年度に完成する予定です。
この階段を降りるのちょっと怖そう。
ダムの反対側に鳳凰湖(ほうおうこ)を眺めながら歩いているうちに反対側のアーチまで来てしまいました。新緑や水からマイナスイオンが出ているのか気持ちがいいです!
さきほどの旧宇治川電気志津川発電所があんなに小さく見えます。
天ケ瀬ダムを訪れてみて、1964年からこのダムがあって現在も宇治で重要な役割を果たしていることに感動しました。そして現在、終盤を迎えつつある「天ヶ瀬ダム再開発工事」。岩盤と水圧と戦いながら熟練した職人さんが工事をしており、先人からダムを受け継いでますます便利になろうとしている姿に歴史を感じます。
宇治市内からすぐのところにこんなダムがあるなんて行ってみてよかったです。
天ヶ瀬ダムの堤頂通路(ダムの上の通路)は、午前8時から午後4時45分まで(土日祝日も含む)の間、自由に見学することができます。