おすすめ京都観光・重森三玲の庭園に感動! 国指定名勝 東福寺本坊庭園(方丈)の紅葉(感想レビュー)
東福寺の共通券千円(通天橋・本坊庭園(方丈)で、次は坊庭園(方丈)に向います。
庭作家・重森三玲の庭が有名で、当時の執事長であった爾以三師からの要望を受けて廃材を利用したエコなお庭です。
入って渡り廊下の右には、
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東庭。
星座の北斗七星を表現しています。
が、これは重森三玲の苦肉の策だったのではという気がしなくも無いです。
空に浮かぶものを好んでこういった表現をしないような気がします。
爾以三師から廃材の円柱を使用して欲しいと要望があり、小川治兵衛の三条大橋や五条大橋で使われていた橋脚を池に沢飛石のように置いた平安神宮、中神苑・臥龍橋を参考にしたと言われています。
小川治近衛のは飛び石ですから。
円柱の数が多ければもっと違うものになったかも。
渡り廊下の左には南庭。
蓬莱、瀛洲、壺梁、方丈の四神仙島を石だけの構成による四つの意匠で表現しています。
奥に京都五山を表現した苔山があります。
渡り廊下を通ってぐるっと回り込むと6mほどの長い石が横に寝かせられているのがわかります。
これが重森三玲の発明的発想のようで、従来の蓬莱神仙の表現と異なる点。
さまざまな庭で蓬莱神仙が見られますが、良し悪しは(あそこへ行ってみたい)と思わせる魅力があることと聞いています。
蓬莱は憧れの場所だからです。
この蓬莱神仙はあの長い岩の上にのってみたい!と思わせます。
良い庭です。
多くの観光客がこの蓬莱神仙に魅せられて、長い間、座って眺めていました。
庭もよかったのですが、心惹かれたのは恩賜門(おんしもん)
この門、何かな?
この庭に入るために使うの?
ここから入ったら奉行所みたいじゃない?
本坊庭園(方丈)に入場する手前で表側が外から見られるのですが、
豪華すぎない!?
外側から見た恩賜門。
装飾が豪華でただごとではない門です。
庭の雰囲気に対して豪華すぎる。
皇族の菊紋が入ってますし、どういう門なのかしら?
説明がなかったので帰宅して調べると、明治天皇の皇后、昭憲皇太后恩賜による一間一戸檜皮葺の唐門(1909年)とのこと。
設計は亀岡末吉。
明治14年(1881年)12月、東福寺は火災に遭い方丈も焼けています。
それで再建したのが今の東福寺本坊庭園(方丈)で、恩賜門も作られたのですが、お庭の雰囲気に比べて豪華な雰囲気が全面に出ててアンバランスが東福寺の魅力なのかも。
この門だけで数千万円したようです。
建物は亀岡末吉、庭は重森三玲が担当したようで、想像ですが亀岡末吉はお貴族様で建物に予算をかけたぶん、庭は廃材を利用するなどエコにせざるしかなかったのではないか。。。説明では禅の教えである「一切の無駄をしてはならない」から提示されたとあるけども、建物にエコなところは見られないよね?
森重三玲と親交が深かったイサムノグチは建物が豪華すぎるよね、みたいなことを言ったとか聞いて、ヤッパリ!?
南庭を過ぎて西庭、大市松模様「井田の庭」が通路の左にあります。
市松模様を、サツキの刈込と葛石で表現しています。
西庭を通り過ぎると、
テラスみたいなスペースがあり、さきほど渡ってきた通天橋が見えます。
東福寺本坊庭園(方丈)から見る紅葉も綺麗。
少し高い位置にあるので、通天橋を少し見下ろすカタチになります。
ちょうど人がはけてゆっくり見られました。
なんて贅沢!
ここを過ぎると、
東福寺本坊庭園(方丈)のなかでも有名な北庭。
びっしり小市松模様にするのではなく、奥はぼかされているのが面白い。
紅葉と苔のコントラストが美しい。
この奥に渓流があるので水が豊富で、それで苔がモリモリに生えているわけです。
自宅に日当たりの悪い北庭があれば、DIYで頑張って重森三玲風の庭とかできそう。
ぐるっと回って、最初の東庭に戻ります。
大昔と近代が混在した空間が面白い雰囲気をつくっていてとてもよかったです。
国指定名勝 東福寺本坊庭園(方丈)